#ボタニカルホモ日誌 20180424
この頃、自分が起きる時間には、もうすっかり明るくなっているようになってきた。
目を覚まして窓の外の様子を見ても、その光景に寒さを感じることもない。
今朝は、夜の間にずっと雨が降っていたようで、ベランダの鉢がしっとりと濡れている。
鉢に水遣りをする必要はないか確認をしにベランダへ出てみたら、まだ霧状の雨が降っていた。
ガラス越しでは見えないほどに微かな雨粒は、身体に当たってようやくその存在に気づくことができる。
土も奥まで湿っているし、葉水にはちょうどいい感じだろうか。
連日、花を咲かせている薔薇は、今朝も二輪の蕾が開きかけていたので、早々に摘み取る。
まだまだ固い蕾はあるので、こりゃ毎朝の仕事になりそうだぞ、と少しだけうんざりする。
覚悟はしていたが、薔薇の世話は思っていたほど手間がかかる。
この間、鉢植えにしたイングリッシュペパーミントを見ると、だいぶ大きくなってきていたので摘心をする。
摘心した芽はいつも持て余すのだが、今回はドリップコーヒーに加えてミントコーヒーにしてみる。
そもそもこれがやりたくてミントの苗を買ってきたのだ。
ようやくその時が来たと心が迅る。
作業は短時間で終わらせたものの、起きたばっかの寝巻きごと、身体がしっとりと湿ってしまった。
濡れたというより、空気中の湿気を肌着や身体が吸い込んだせいかもしれない。
気温は低くないものの、部屋の中に戻って湯を沸かしながら、火にかけたヤカンに手をかざして暖をとる。
摘み取った薔薇は冷蔵庫の中で保管。
ミントの葉は掌でパンッと叩いて香りを出し、挽いたコーヒー豆を入れたドリッパーに置いて、お湯が沸くのを待つ。
沸騰したら、お湯をフィルターに注いでドリップしたら、ミントコーヒーの出来上がりだ。
(いつも一人分しか作らないので、マグカップの上に直接ドリッパーを置いて淹れるのでオシャレさは無い)
この飲み物は、以前に読んだ漫画に書いてあって、ずっと飲んでみたかった代物。
分量はいつものコーヒーを作るときと同じで、そこにミントの葉を載せただけなので、適量がどんなものかはよくわからない。
早速、淹れたてのコーヒーを飲んでみる。
口に含んだ瞬間は、コーヒーの良い香りだけ感じられたが、最後にスーッとしたミントの微かな香りが、喉奥から鼻と口を通り抜けていく。
湿度が高めの日にはぴったりの味ではなかろうか。
ただ、なかなか美味しいのだけれど、コーヒーは薄めにドリップした方が、ミントの良さを味わえる気がする。
自分の好みの分量はこれから探らないとならない。
今日は朝一から取引先との打ち合わせで直出の予定だったこともあり、いつもよりゆっくり過ごす朝だったが、思いもよらず充実してしまった。
電車で聴いているはずのラジオ番組のコーナーも、きょうは部屋で聴いている。
なんだか逆に落ち着かない。
彼の人はまだ寝てるだろうな、とコーヒーを飲みながらぼんやりと考える。
こんなコーヒーを淹れてみたんだよ、と知らせてみたくはなるものの、興味も無いだろうからやめておいた。
#ボタニカルホモ日誌 20180424