#ボタニカルホモ日誌 20180414
今朝はなかなかに肌寒い。
ベランダの鉢にTシャツとパンツで、水をあげるには少し無理があった。
今夜は強い雨と風の天気になるようで、苗を風の当たりにくいところに移す。
冬の寒さか霜で葉焼けを起こしていたローズマリーに、新芽が出ていたので慌てて植え替えをした。
切り戻した枝を挿し木にしてみたけど、根が出てくるだろうか。
もう木化してる枝だから難しいかもしれないが、そのまま捨てるにも偲びない。
モノは試し。
いつもなら適当に土に挿して、後は運まかせに育てているが、ここ数年は上手く夏越しできたことがない。
今回は教科書通りに水揚げをして、赤玉土とバーミキュライトを合わせた芽土に挿して様子を見ることにした。
できれば生きながらえてほしいものだが、苦しいところを救ったことになるのか、生殺しになるのかは結果次第だ。
挿し木の鉢を置いた部屋からは、ローズマリーの匂いが漂ってくる。
天気は悪いが、なかなか清々しい気分である。
別に植物からしてみれば、別に人間に良い思いをさせるために、香りを放っているわけではないのだけれども。
植物って身を切って香り成分を放ち、害虫を避けたり、受粉媒介のために益虫を呼んだり、周囲の植物に危険を知らせるんだそうだ。
つまり、ローズマリーを人に置き換えると、この部屋はいま血の匂いで充満しているってことになるのかもしれない。
あるいは叫び声がこだましているのか。
申し訳ないが根付くまで耐えていただきたい、と思う。
そういえば、体臭から人の気持ちなんてわかる気がしないのだけども、そんな仕組みが人には備わっているのだろうか。
その人が誰なのか、においで憶えることはあるけれど。
そんなバカな屁理屈を考えながら、指から匂うローズマリーの香りに、あの人の匂いがどんなだったかを思い出す。
いま自分はどんな匂いを放っているだろうか。
ローズマリーの香りで上手く嗅ぎ取れない。
#ボタニカルホモ日誌 20180414