ウォンバットの黄金バット

いろんなバットちゃんです。

#ゲイと東京から遠く離れて 4日目(朝)

旅の疲れなのか、もしくは、この島でやりたかったことを済ませられてホッとしたのか、結構な寝坊をしてしまった。

と言っても、7時には朝食に呼ばれて起きたのだけれども。

人に起こされると気怠く感じるのはどうしてか。

せっかく作っていただいているものを無碍にもできないので、また部屋着のまま部屋を出て、共用の洗面台で顔を洗い、食堂にて朝食をいただく。

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(今回の旅の最後の朝飯)

食堂の席に着くと、昨日はいなかった男性が二名ほどいた。

聞くところによると、昨日の午後にこの島に到着したのだという。

それぞれ同じくサーフィンをしに来たらしい。

民宿に泊まっていると、少なからず他の宿泊者とちょっとした交流を持つことになる。

入れ替わり立ち代わり、人が訪れては去っていく様子を直に感じられて面白い。

今日は東京に帰る日だ。

午後15時の便に搭乗するので、14時には空港に着いておきたいところ。

空港までは宿のご主人が送ってくれるので、午前中は自由に使える 。

さて、何をしようか。

天気予報を見てみると、午前中の降水確率は低め。

雨雲レーダーを見ても、強い雨を降らせる雲は近くには見られなかった。

雨が降らないのならば、マングローブの森にシーカヤックをしに行くことにしようか。

満潮時刻を確認すると、ちょうど午前中になっているし、カヤックで遊ぶには都合がよい。

場所は宿から1時間ほど車を走らせたところにある。

オープンは8時半からだと書いてあるし、早めに行って遊んで戻ってからでも、空港に行く時間までには余裕がありそうだ。

予定が決まったので朝食を食べ終えると、早々にチェックアウトの準備をする。

案の定、物干し場に干していた染め者はまだ湿っていたが、構わず畳んでビニール袋に入れる。

染料で繊維が膨らんだのか、染めた衣類は畳んでも前より嵩張ってしまった。

持ってくる荷物は最小限にしていたので、すぐに荷造りを済ませることができたものの、なかなかの荷物の量になってしまった。

買い足したタンカンのせいで、それなりに重量もある。

しかも今回は昨日作ったミキもある。

部屋から持ち出そうとすると、両腕にずっしりとした重みがかかる 。

これでは雨が降ってきたら傘が持てないぞ、と憂鬱になった。

まとめた荷物は食堂の隅に置かせてもらう。

他の宿泊者のサーファーたちは、荷造りしている間に出かけてしまったようだ。

お爺さんだけが、ゆっくりとコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる 。

今日はどこにも出かけずに、宿でのんびりするらしい。

一週間の滞在だと、そういう余裕ができるのかと思うと羨ましく思う。

自分は性格がセコいので、ついつい予定を詰め込んでしまうのだが 、いつかはこの島では何もしないことの方が旅の良さを味わってみたい。

一向に学びの得られない反省をしながら、チェックアウトを宿のご主人に告げて宿代とレンタカー代を支払う。

レンタカーはこの日の夕方まで借りられるので、先に支払いだけしてしまう。

14時までに戻ってきますので、と、送迎のお願いをしてから、車に乗り込んで島のマングローブのある浜へと向かう。

夜露に濡れた草木の葉が朝陽を乱反射しているのか、空気がまぶしく感じられる。

交差点で停車すると近くの樹にルリカケスがいて、鳴き声を響かせていた。

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(写真に撮ると遠くなってしまうルリカケス)

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(見つけられますかね?)

その向こうの空を見ると、曇りがちだけれど隙間から青空も見えた 。

この時期の東京で見ることはない空模様に、彼の人が見ている空模様を脳裏に描いてみる。

東京から遠くの島でそんなことを考えていると知ったら、さぞや気味悪がることだろうと思うと少し笑えてきた。

 

 

#ゲイと東京から遠く離れて 4日目(朝)